【海外の反応】『攻殻機動隊』9話が法廷回に 「押井守の映画とSACの設計図が、ここにそのまま見える」
本記事の見どころ
- 「今回の沈鬱で物憂げな空気と、夜景を舐めるカメラ。押井映画とSACの設計図がそこにそのまま見える」
- 「検察官は、この裁判が電子的存在の意識をめぐる議論になるとは予想していなかっただろう」
- 「表か裏か、どちらが出ても自分が勝つ。9課はその只中にいる」
- 「フチコマがダイヤルアップの音を出したのか?www」
『攻殻機動隊』第9話。スレッドのupvoteは865。今期の本作でもっとも大きな反響になりました。今回は法廷が舞台です。
以下のコメントは Reddit / YouTube / X 等のスレッドから引用・翻訳しています。原文の意図を尊重しつつ、日本語として自然になるよう編集しています。
「押井映画とSACの設計図がそこに見える」
後年の映像化との接続を、多くの視聴者が指摘しました。
今回のより沈鬱で物憂げな空気、そこに夜景を舐めるカメラワークが加わることで、押井守の映画群とSACシリーズの設計図がそこにそのまま見える。
そうだ諸君、哲学を語る素子が帰ってきたぞ。
最初、自分の知らないこの間の抜けた素子を見て驚いた。だが彼女は今や、他のあらゆる映像化で知られている、あの真面目な素子へと進化した。
とくに素子が、皮肉屋の一面を残したまま、より沈鬱で内省的になっていくのを見られるのが良い。
SACの荒巻の台詞を強く思い出させた。「我々の唯一の武器は、個人の力を結集したチームワークだ」/ 今回の9課の行動は、まさにその完璧な実例だった。全員が——
検察官は、この裁判が電子的存在の意識をめぐる議論に発展するとは予想していなかっただろう。
今回は空虚さを感じた。
背景:原作の政治描写を、どう現代に置き換えたか
本作は士郎正宗の原作漫画を、Science SARUが改めて映像化したシリーズです。当ブログでは第1話から追っています。
第7話では「1995年の劇場版の原型がここにあった」という発見が話題になり、第8話では人形使いの誕生が描かれました。今回はその流れを受けた法廷回になります。
今回、海外の視聴者のあいだで議論になったのが国名の扱いでした。
原作には実在の国名が登場します。本作はそれを、実在の地名をもとにした架空の国名へ置き換えました。海外の視聴者はこの判断の理由を理解しつつ、分かりにくさを指摘しています。
「この翻案で実在の国名を変えたのは、正直やや煩わしい。理由は分かるが、既存の国名のほうが本質的に馴染みがあり、理解しやすい」
この回の政治的な構図は、海外の視聴者によってこう整理されました。「表が出ても自分の勝ち、裏が出ても相手の負け」という仕掛けが用意されており、9課はその只中に置かれている。
そして裁判の焦点は、途中から電子的な存在に意識はあるのかという問いへ移っていきます。
もう一つ、今回は素子の描写に人形使いの残滓を読み取る声が並びました。
「表が出ても裏が出ても、9課が負ける仕掛け」
政治的な構図の整理が進みました。
作中で使われている架空の国名は、要するに「表が出れば自分の勝ち、裏が出れば相手の負け」という仕掛けを用意した。そして9課はその只中にいる。
とんでもない筋書きを立てられたものだ。素子と荒巻は誰が背後にいるかを知っていたが、同時に、9課以外の誰もそれを気にしていないことも知っていた。世論のせいで素子は切り捨てられようと——
荒巻と素子は完全に同じ波長にいた! 弁護人役を演じておきながら最終弁論を一切用意しない。彼女が裁判から抜け出して事態を収拾すると分かっていたからだ。しかも他の面々に対しては——
この翻案で実在の国名を変えたのは、正直やや煩わしい。理由は分かるが、既存の国名のほうが本質的に馴染みがあり、理解しやすい。
それに、重要そうな人物や国の名前が政治とともに大量に飛び交うから、誰が何をしているのかを明確に理解したければ、きちんと集中して見る必要がある。
正直、この作品には自分の頭が追いつかないかもしれない。
毎回これを解説してくれる人はどこにいたんだ。
「フチコマがダイヤルアップの音を出した」
細部の演出にも反応がありました。
フチコマがダイヤルアップの音を出していたのには笑ったwww / 課長の異議が認められたところでは、思わず声に出して「よし!」と言ってしまった。
フチコマが今、ダイヤルアップの音を出さなかったか?www
あの虚ろな目と平板な声は、間違いなく人形使いのデータの残滓を示唆している。
事態が急速に悪化した。証言の最中、彼女の言葉のどこまでが人形使いの影響下にあるのかを考えてしまった。荒巻も最初は驚いていたが、最後には安堵しているように見えた。
この作品の小さなカラスのギャグが大好きだ。今回は爆発で禿げているやつがいた😭
今日のエンドカードは黄瀬和哉によるもので、彼は……まあ、経歴を見てもらえば分かる。
まとめ
法廷が舞台の回でした。焦点は途中から、電子的な存在に意識はあるのかという問いへ移ります。
海外の視聴者が拾ったのは、この沈鬱な空気とカメラワークに、後の押井守作品やSACの原型が既にあるという点でした。
最初は間の抜けていた素子が、我々の知る素子へ変わっていく過程でもあります。
📚この記事に出てくる英語表現(英語学習用)
heads I win, tails you lose— どちらに転んでも自分が得をする仕掛け
例: A huge "Heads, I win. Tails, you lose." play.
sass streak— 生意気さ・皮肉屋な一面
例: Even if she still has her sass streak intact.
turn south— 事態が悪化する
例: Things have turned south rapidly.
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